走行距離10万kmの輸入車は売れる?査定の実態と高く売るコツ
投稿日:2025/11/05
「輸入車は10万kmを超えたら値段がつかない」——そんな声を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
確かに国産車に比べて、輸入車は修理や維持費の高さ、部品供給の問題などから、一般的に“距離が出ている車=価値が下がりやすい”傾向があります。
しかし実際の査定現場では、「10万km超でも高値がつく輸入車」も少なくありません。
本記事では、10万kmを超えた輸入車がどのように評価されるのか、そして少しでも高く売るための実践的なコツを解説します。
1. 走行距離10万kmの輸入車は売れるのか?
結論から言うと、「売れます」。
ただし車種・年式・コンディション・市場人気の4要素によって査定結果は大きく変わります。
走行距離よりも“状態”が重視されるケース
近年では、輸入車ユーザーの増加に伴い、整備履歴(メンテナンスノートやディーラー記録)を重視する査定が主流になっています。
「距離が多くても、しっかり整備されている車」は、走行5万kmでもメンテナンスを怠った車より評価が高くなるケースがあります。
ブランドによる差
例えば以下のような傾向があります。
| ブランド | 傾向 |
|---|---|
| メルセデス・ベンツ | 高耐久エンジンが多く、10万kmでも需要あり |
| BMW | 年式よりも内装・外装コンディションで評価が変わる |
| アウディ | 電装系トラブルに注意。整備記録が鍵 |
| MINI・フィアット・プジョー | 小型モデルは距離よりデザイン人気が査定に影響 |
| ポルシェ・フェラーリ | 10万kmでも希少モデルは高額査定も |
つまり、「10万kmだから売れない」わけではなく、「人気・整備履歴・モデルの希少性」が査定の主軸になっているのです。
特に以前のような「大排気量モデルが欲しい」、「このモデルのインテリアが好きだから」という指名で探しているユーザーも少なくありません。
2. 10万km輸入車の査定で評価されるポイント
査定士は、単に距離計を見て判断するわけではありません。
10万km超でもプラス評価を受けるためには、次のポイントが重要です。
① メンテナンス履歴が明確かどうか
ディーラーや専門工場での定期点検記録(整備記録簿)は、最も大きなプラス要素です。
「オイル交換」「ブレーキ周り」「足回り」などが適切にメンテナンスされていれば、機械的な信頼性が証明されます。
② 外装・内装の美観
輸入車は「見た目の印象」で査定が左右されやすい傾向があります。
ホイールの傷や内装レザーの擦れ、ルーフライニングのたるみなどは、事前に簡易クリーニングするだけでも印象が大きく変わります。
また、アルミモールの白さびは除去できればした方がいいですが、注意も必要です。
③ 修復歴や事故歴の有無
修復歴の有無は、距離よりもはるかに重要です。
軽度の板金修理なら問題ありませんが、骨格修正がある車は再販リスクが高く、査定が大きく下がる傾向があります。
④ タイヤ・ブレーキ・足回り
足回りの状態が悪いと再整備コストが高いため、業者はその分をマイナス査定します。
査定前に交換・調整しておくのも1つの方法です。
足回りで特に気を付けておきたいのが、エアサス装着車です。経年劣化による空気漏れやコンプレッサーの故障などにも注意が必要です。日頃から空気が抜ける音やコンプレッサーが異常に動作している等がないか気にかけておきましょう。
3. 実際の査定額相場(例)
実際に10万km以上走った輸入車の買取相場を一部紹介します(2025年時点・概算)。
| 車種 | 年式 | 走行距離 | 査定目安 |
|---|---|---|---|
| メルセデス・ベンツ C200(W205) | 2016年 | 10.2万km | 約80〜120万円 |
| BMW 320i(F30) | 2015年 | 10.8万km | 約50〜90万円 |
| アウディ A4 | 2015年 | 11.5万km | 約40〜80万円 |
| MINI クーパーS | 2014年 | 10.5万km | 約40〜70万円 |
| フォルクスワーゲン ゴルフ7 | 2015年 | 12.0万km | 約30〜60万円 |
上記は一例ですが、「状態・グレード・人気色」によって査定は前後します。
特にAMG・Mスポーツ・Sラインなどのスポーツグレードは、10万kmを超えても需要が強いです。
※上記の相場は、車の状態や修復歴、相場環境により異なる場合がございます。
4. 高く売るための実践的コツ
コツ①:査定前に「洗車・内装清掃」は必須
見た目が良いと、査定士の印象も上がります。
特に輸入車は「オーナーが大事に扱っていたか」が価格に直結します。
コツ②:複数社で査定を取る
1社のみの査定は危険です。
輸入車は「得意・不得意」が査定士によって異なり、専門店・大手買取店・輸入車専門業者を比較することで最大数十万円の差が出ることもあります。
コツ③:専門業者・ディーラー下取りの違いを理解する
ディーラー下取り:新車購入とセットならスムーズ。ただし査定額は低め。
買取専門店:在庫販売を考慮しないため、高値がつきやすい。
輸入車専門買取店:ブランド価値を理解しているため、希少モデルは特に強い。
コツ④:季節・市場タイミングを狙う
輸入車市場は「春・秋」が動きやすい傾向があります。
特に3月・9月の決算期は業者の買取強化シーズンです。
5. 査定前にしておくと良い準備
| 準備項目 | 目的 |
|---|---|
| 車検証・整備記録簿をまとめる | メンテ履歴を証明 |
| スペアキー・取説・純正パーツを揃える | 再販時の付加価値 |
| 傷・へこみを軽補修する | 印象アップ |
| 事故歴の有無を正直に申告 | 信頼感が査定に反映 |
6. 10万kmを超えた輸入車が“売れる理由”
理由①:中古輸入車の需要増加
円安の影響で新車価格が高騰し、中古輸入車の需要が大幅に伸びています。
そのため、10万km超でも「現実的な価格で乗れる輸入車」として人気が高まっています。
理由②:耐久性の向上
近年の輸入車はエンジン・シャシー性能が大幅に向上しており、20万kmでも現役という車も珍しくありません。
理由③:整備技術の進歩
専門工場や輸入車ディーラーの技術向上で、故障リスクが減り「長く乗れる車」として認知されています。
7. 10万km輸入車の売却で注意すべき落とし穴
- 「距離が多い=安い」と思い込み、安値で売る
- 業者の提示額を即決してしまう
- ネット査定だけで完結する
- オプション・グレードを伝えていない
とくにAMGやMスポーツなど、限定仕様や純正オプションの価値は業者によって評価が分かれます。
そのため、「輸入車に詳しい査定士」への依頼がベストです。
まとめ:10万kmでも「価値ある輸入車」は売れる
走行距離10万kmの輸入車でも、「しっかり整備」「人気モデル」「専門業者への査定」を意識すれば高値売却は十分可能です。
重要なのは「距離」ではなく「状態」と「売るタイミング」。
一括査定サイトや輸入車専門店を活用して、納得できる価格を見つけましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 10万kmを超えた輸入車は下取りより買取の方が有利ですか?
A. はい。ディーラー下取りは新車販売が目的のため、買取価格は控えめです。輸入車専門買取店なら市場価値を正しく評価してくれるケースが多いです。
Q2. 整備記録がなくても査定はしてもらえますか?
A. 可能ですが、減点対象になりやすいです。オイル交換の領収書などが残っていれば提出するだけでも印象が良くなります。
Q3. 改造している輸入車は査定が下がりますか?
A. 社外パーツは基本的にマイナス査定になりますが、純正部品が揃っていれば問題ありません。逆にAMGやMスポーツなど純正カスタムはプラス評価されます。
Q4. どの時期に売ると高く売れますか?
A. 3月と9月の決算期前は需要が高く、査定額が上がりやすいです。
Q5. 10万km以上の車を修理してから売るべきですか?
A. 修理コストが高い場合はそのまま査定に出す方が結果的に得な場合もあります。軽微な傷やクリーニング程度に留めましょう。
10万km以上の輸入車の査定は当社にご相談ください!
当社では10万km以上の輸入車の査定もお気軽にご相談ください。輸入車買取をメインに買取をさせて頂いている当社だからこそできる限界に挑戦します!!
このコラムを書いた人
株式会社カーズネットの中の人:Kちゃん(株式会社カーズネット WEBマーケティング部主任)
30年近くの輸入車業界に精通し、輸入車マニアが高じてカーズネットのWEB担当に。
子どもの頃からの車好き!1990年~2010年代のポルシェやベンツが大好き。空冷やNAのポルシェは特に大好物。
プライベートでは、リセールの高い中古輸入車を購入して、2~3年で高値で売却しながら輸入車を楽しんでいます。



